痛みを起こす原因、トリガーポイントについて

痛みを起こす原因は怪我や病気などいろいろありますが、多くはトリガーポイントと呼ばれる筋肉の硬くなった部分にみつかる、押すと痛みがある場所が関係しています。

このトリガーポイントについて回を分けて投稿していきます。

精神的な問題で痛みを感じる場合を除いては、「トリガーポイント」と呼ばれる筋膜などに出来るしこりが痛みの主な原因です。いわゆる「筋痛」という事です。そして私たちの痛みの95%はこの筋痛で、残りの5%は「骨折」「ガン」「感染症」などによる痛みです。

この考え方は1983年にTravell博士(故ケネディー大統領の主治医)とSimons博士により「筋膜痛と機能障害-トリガーポイント・マニュアル」という書籍で発表されました。
引用トリーガーポイント研究所

トリガーポイントは筋線維のなかのサルコメアという部位が、過剰な刺激を受けた際に、収縮状態から戻れなくなった時に発生することが電子顕微鏡で確認されています。

原因は、怪我や事故、一回の無理な動作(重い物を持ち上げた時など)などはもちろん、慢性的に筋に過剰な負荷をかけている「反復運動損傷」「使いすぎ症候群」などや、太り過ぎによる筋肉への負担、ズボンの後ろポケットに分厚い財布を入れている場合や、普段の姿勢、ビタミンの不足などもトリガーポイントができる原因になります。

「トリガーポイント」の「トリガー」というのは文字通り「引き金」という意味で、ピストルの引き金を引くと、弾が遠くまで飛ぶように、トリガーポイントを押すと痛みをそこから離れた部位で感じる事があることから名付けられています。なぜ離れた部位で痛みを感じるのか、理由は解明されていませんが、神経の走行とは関係のない所で痛みを感じるため、「神経痛」ではなく「関連痛」と呼ばれています。

トリガーポイントが起こすこの「関連痛」が、医療機関をはじめ、痛み医療に関わる方に知られていないため、長年痛みで苦しまれている方が多いことの背景となっています。