寒い季節になると、足がつったり、ギックリ腰を起こしたりしやすいですね。
よく患者さんから「寒くなってくると痛みが出やすくなる」、「毎年冬にぎっくり腰になる」というお話を聞きます。なぜでしょう?
いろいろな原因があると思いますが、多くは筋肉の血行不良と疲労、神経が過敏になることが原因のようです。
まず、寒くなると、熱を外に逃さないように、抹消血管が収縮して筋肉への血流量が減ります。
筋肉の温度が下がり、筋肉の活動に必要な酸素を血液から取り込む量が減少するため、筋肉は酸欠になり、疲労を起こした状態になり、筋肉は更に硬くなり、更に血流が悪くなるという悪循環なります。
(血流を阻害すると疲労するというのは、普段から運動していない方は実感したことがないかもしれませんが、筋肉のトレーニングなどでは筋肉への血流を阻害した状態を保ち、効果的に疲労させる方法があります。)
また、筋緊張により、痛覚や触覚などの神経が圧迫され、敏感になり痛みや痺れを感じやすくなるようです。
このような状態では肩のコリがひどくなったり、腰の筋肉の張りが強くなったりするように感じたりしやすく、足がつったり、寝違えたり、ぎっくり腰を起こしやすくなるでしょう。
筋肉が硬く、軟性が低下した状態でいきなり運動をすると筋肉を痛めやすくもなります。
こういう状態は、自分では何もしていないつもりなので自覚しにくいですが、日々の蓄積が限界に達したときにある行動のはずみにギクッ!とくるということになります。
普段から、体を温め、筋肉の柔軟性を保つように心がけると良いと思います。
それでもギクッときたら、初期の治療方法で痛みの取れる時間がかなり違ってきますのでいつか治るだろうと思わずに早めに時間を作って受診してください。